箸の持ち方が汚い人は無理?正しい箸の持ち方とマナー
日本人なら、一度は両親や祖父母に「正しい箸の持ち方」を習ったことがあると思います。
しかし、正しい箸の持ち方が上手く伝授されないケースや、各人のクセや意識によって、成長につれて崩した持ち方になるケースも出てくると思います。
ここでは、正しい箸の持ち方や、反対にNG例などを解説します。
「箸の持ち方が汚い人は無理」という声
食事の際、箸の持ち方が汚いと感じる人は少なくありません。
特に日本では、箸は古くから生活の必需品として使われてきたため、その扱い方には歴史と文化が凝縮されています。
それにもかかわらず、日常生活で慣れないまま箸を使っていたり、独学で誤った使い方を身に付けてしまったりする人も多いようです。
その結果、「隣でバタバタ音を立てて箸を動かすのは品がない」「綺麗に使えない人を見ると食事が台無しになる」という声が上がるのも無理はないでしょう。
さらに、箸の持ち方は“本人の育ちやマナー”を映し出すと考える人も多く、「箸の持ち方が汚い人は無理」と断言するケースが増えています。
これは、単に美観の問題だけではなく、共に食卓を囲んだ時の相手への配慮にも関わるためです。つまり、箸の使い方が乱雑だと周りを不快にさせてしまい、自分自身も品格を疑われるリスクがあるということです。
こうした背景から、より多くの人が「上手な箸の持ち方」を身につける必要性を感じているのです。
箸の持ち方でダメな例は?
箸の持ち方が汚いとされる具体的な例はいくつか存在します。
まず「クロス箸」と呼ばれる、箸同士がバッテンの形になる握り方は、多くの人にとって見た目が悪いだけでなく、正確に食べ物をつかみにくいという欠点があります。
また、上下の箸を平行に動かせず、片方の箸がまったく動かない「握り箸」も残念ながらよく見かけるダメな例です。これは手全体で箸を固定してしまうため、どうしても上品さに欠けてしまうほか、細かい食べ物をスムーズにつかむのが難しくなります。
さらに「舐め箸」や「探り箸」といったマナー違反の使い方も、相手から嫌悪感を持たれやすいポイントです。
舐め箸は文字通り箸を舐め回してしまう行為で、不衛生かつ見た目も悪いとされます。探り箸は器の中で食べ物を探しまわる動作を指し、やはり周囲を不快にさせる原因となります。
このように、単に“箸を握れている”からといって、それが正しい持ち方・使い方であるとは限りません。美味しく食べるためにも、正確で綺麗な箸の扱いを覚えることが大切です。
箸の正しい持ち方とは
箸の正しい持ち方は、二本の箸をまるでペンを持つように運用し、それぞれが独立して動くことがポイントです。
まず、下側の箸は親指と薬指の間に固定し、ほとんど動かさないようにします。
次に、上側の箸を親指と人差し指、中指で支えるように持ち、上側の箸だけを動かして食べ物をはさむのが基本のスタイルです。
慣れるまではギクシャクするかもしれませんが、コツをつかむと指先の繊細な動きがそのまま食べ物をつかむ感覚につながっていきます。
この持ち方をマスターするには、まず最初に正しく箸を指に当てる位置を意識し、鏡などで自分の手元を確認しながら練習するとよいでしょう。食事の前に割り箸や練習用の箸で繰り返しトレーニングすると、正しい握り方が身につきやすくなります。
また、最初は大きめの食材で練習し、慣れてきたら豆やゴマのような小さなものをつまんでみると、指のコントロールがさらに向上します。大人になってから直すのは難しいと考えがちですが、根気よく続ければ誰でも美しく箸を扱えるようになります。
女性の綺麗な箸の持ち方は?
女性が綺麗に箸を扱っている姿は、その人自身の所作をより美しく見せる効果があります。実際、指先をうまく使い、上品に箸を運ぶ様子は見る人に好感を与え、食事の場の雰囲気も洗練されたものに変えてくれます。
女性の場合は特に、手元や指先などの細かい動作が「しとやかさ」や「教養」の一部と見なされがちなので、綺麗な箸の使い方を身につけることはメリットが大きいといえます。
具体的には、指先の動きが柔らかく、音を立てずに箸を動かすことがポイントです。上側の箸が軽快に動くように意識し、下側は安定した位置に置いて、あまり大きくずれないように注意しましょう。
また、肘を張りすぎず、体の中心に箸先を向けるようにするとより上品な印象を与えます。慣れないうちは、つい肩や腕に余計な力が入ることがありますが、できるだけ力を抜いて指の動きで細かくコントロールすることが大切です。
一つひとつの所作に気を配ることで、女性らしくエレガントな箸さばきを実現できます。
食事のマナーは大切
箸の持ち方を含め、食事のマナーは私たちが思っている以上に大切な要素です。
家族や友人と食卓を囲むだけでなく、仕事の接待やフォーマルな場面で食事をすることもあるでしょう。
その際、箸の使い方が乱雑だと「この人は細かい気配りができないのでは?」「大事な場面でも粗雑な行動をするのでは?」といったネガティブな印象を与える可能性があります。
逆に、綺麗な箸さばきが身につけば、相手に対して好印象を与え、礼儀正しさが伝わりやすくなります。
また、日本では食事のマナーが子どもの頃からの教育に深く根ざしているため、大人になってからの修正は難しいと感じる人も多いかもしれません。それでも、正しい持ち方を意識して練習を続ければ、いくつになっても習得は可能です。
食事の場はコミュニケーションの場でもあります。
箸を正しく持つことは単なる作法に留まらず、相手への配慮や自分自身の心構えが表れる行為です。日々の暮らしの中でマナーを意識することは、円滑な人間関係や自己表現にもつながるでしょう。
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